こんにちは。管理栄養士の中出です。 梅雨が明けてから暑い日が続いていますね。
コロナウイルスの対策と一緒に熱中症の対策 も大事になってきましたね。
さて、今回は虫歯が進行して歯が失ってしまってからの食習慣が健康な身体にどのような 影響を与えていくのかお話したいと思います。
みなさんは、虫歯を放置して奥歯がなくなってしまうと太りやすい身体になってしまうこ とを知っていましたか?
奥歯を失ってしまうと噛む力がなくなって咀嚼機能が低下します。そうすると柔らかい 食べ物をついつい食べてしまいますね。例えばうどんやラーメンなどの麺類は、あまり噛む必要がなく、流し込むことができます。
しかし、噛まずに食べられる食事はカロリーが高いだけでなく、筋肉量の維持に必要な動物性たんぱく質や、老化を防ぎ身体の体調を整えてくれる抗酸化物質、ビタミンやミネラル、食物繊維などが乏しく、栄養不足もまねきやすくなります。
肥満につながりやすいうえに食後高血糖や脂質異常症になりやすくなり、これらをそのままにしておくと糖尿病や脳梗塞を引き起こしてしまいます。
また、低タンパク質で筋 肉量も減り代謝も低下すると、体力が低下してしまったり痩せにくい身体を作ってしまい ます。そのような身体にならないように、虫歯の治療をしっかり行い、奥歯を失わないよう にしていきましょう!
奥歯を失うことで、食べにくくなる食材の代表としてあげられるのが 肉と野菜です。
みなさんは、1 日の食事で自分に必要なたんぱく質の量を知っていますか?
たんぱく質の摂 取量は適正体重[身長(m)×身長(m)×22 ]×1.0 が目安です。
適正体重が 50 kgの人が 1 日に必要なたんぱく質量は約 50gです。
では、たんぱく質 50gとはどれくらいの量だと思いま すか?
これらの食材のたんぱく質量の合計で約 50gです。意外と多いですよね。
ちなみに、木綿豆腐 1/2 丁あたり(200g)には約13.2g、魚(鮭)1 切れあたり約 18g、お肉(鶏ササミ)60gには約15g、
卵 1 個には約 7.7g、納豆 1 パックには約 7.4g、牛乳 1 杯(200 mℓ)あたり約 6.6gのたんぱく質が含まれています!
本来は、魚や肉、乳製品などの動物性タンパク質と、豆類の植物性タンパク質をバランス 良く摂ることが理想ですが、
なかなか難しいですね。
また、1 日に必要とされている野菜の量は 350gです。両手いっぱいの野菜の量が約 350gです。なかなかの量ですよね。
三重県の野菜摂取量は平均で 約250gです。なかなか350gの野菜を 1 日に食べている人はいないのが現状です。
お肉のタンパク質は筋肉量や血管の弾力を保つための主成分です。野菜にはタンパク質 の吸収を助けるビタミンやミネラルがたくさん含まれています。
お肉にも野菜にも、みなさんの身体を健康にしてくれる栄養素がたくさん含まれています。不足しないように心がけ て食べていきましょう!
そして、歯の治療をして奥歯で噛めるようになってからも注意が必要です。 奥歯がなかった間に身についた食生活は意識して改善しないと変わらないものです。
よく 噛めるお口に戻ってきても、高カロリー・低栄養の食事をそのまま引きずってしまうと噛めるお口であることから過食になり肥満をまねいてしまいます。
健康な歯でなんでも食べられるお口になったら、食事も意識して健康的な食生活にして いきましょう!
いつまでもなんでも食べられるお口で、栄養バランスのとれた食事をとり 健康な身体でいられるようにしましょう!
10 年後の身体をつくるのは今の食生活です!
Nico 2019 年 10 月号より
2020-08-21 12:18:37
山口歯科医院ブログ
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